楽そうだと思った塗装業は、想像以上にキツく、ブラック企業。就職する前にしっかり見極めるべきだった。

【性別】男性
【年齢】(仕事が大変だった当時)
28歳
【当時の職業】
塗装業
【当時の住まい】
実家の一軒家で親と同居
【その仕事はまだ続けてる?もう辞めた?】
転職して、違う業種で働いている

【就職のきっかけと経緯】
ハローワークで紹介されて就職した。
動機は、簡単そうな仕事に思えたから。
安定した高収入を期待していた。
【環境と仕事内容】
新築住宅の外壁塗装と補修塗装、油性塗料とシンナーを扱うので、慣れるまでは気分が悪くなったり、ぼぉーとしたり、体調管理が難しかった。
特に夏場は汗をかいて脱水症状になりかけたり、熱射病になりかけたりで大変だった。
勤務時間は日中だけなので、残業はあまりなかったが、休日出勤が多くて、思うように休みが取れなかった。
【大変だった時期】
25歳で就職して、最初からずっとキツかった。

【大変だったこと】
シンナーの吸いすぎで肝臓の数値が悪化して、一時ドクターストップになったり、上司や先輩のパワハラがひどい上に、休みが取れない、労働時間が長くて、サービス残業当たり前のブラック企業で、給料は安かった。
まともにボーナスが出たこともなかった。
また、親会社や施工主のクレーム対応もさせられていたので、ストレスも半端なかった。
特に指示がコロコロ変わったり、理不尽な理由でクレームを言われたりするのが精神的にも、肉体的にも辛く、常に辞めたいと思いながら仕事を続けていて、実際に体調を崩して、しばらくの間休んでいたこともあった。
それでも、なかなか次の就職先が、見つからず、働いている間は奴隷のように働かされていて苦痛だった。
【大変だった期間】
4年くらい

【当時の心境】
下請けの会社なので、給料はなかなか上がらず、基本的に肉体労働なので、将来的にずっと続けられる仕事ではないし、結婚しても家族を養うことができそうになかったので、ずっと不安だった。
もっと将来性のある仕事を早く探そうと思いながら働いていた。
【職場が大変だった原因】
下請け会社であるため、価格競争に巻き込まれて、薄利多売の最悪の環境だった。
経営不振がまともに社員にツケが回っていた。

【仕事で良かったこと】
充実感や達成感はあまりなかったが、仕事が一区切りついたときには、とりあえずホッとできた。
たまにご褒美のように飲みに連れて行ってもらえたときは唯一楽しく、嬉しいと感じる瞬間だった。
それも本当にたまにだったので、辛かった。

【特にひどかった最悪の出来事】
たまに夜勤をすることがあり、昼間働いたあとに続けて朝まで徹夜で仕事をしなければならないときが、特に体力的にも、精神的にも辛く、キツかった。
機械を使うこともあったので、ミスをすると、怪我をしたり、命を失う危険性もあるので気を抜くことができず、緊張しっ放しの徹夜の作業は本当に辛かった。
また、親会社の人にひどい言われようで怒られたり、嫌味を言われたり、できないヤツのレッテルを貼られてバカにされたりと、人間扱いされないこともたくさんあった。
仕事をさせてやっているという態度が屈辱的で耐えられないこともたくさん言われたし、ひどい扱いをされることは日常茶飯事だったので、本当に楽しくなかった。
いつでも辞めたかった。

【相談した人・助けてくれた人】
同僚とは愚痴を言い合ったり、上司や先輩の文句をよく言っていたが、そんなことではストレス解消にもならず、当然、職場や仕事内容の改善にもならなかった。
上司や先輩も諦めた感じで仕事を続けている感じで、改善しようとしていなかった。
【改善のための行動】
効率の悪いことや、二度手間になっていることを上司や先輩に指摘したり、改善について提案してもなんだかんだと理由をつけて、面倒なことはしないというのが、会社の体質であり、社員もそれに慣れてしまっている感じだった。

【現在の状況と心境の変化】
10年以上経って、現在は転職して、自分のやりたい仕事ができているので、以前のブラック企業で働いていた頃のようなストレスや体調不良はなくなった。
給料はそれほど良いとはいえないが、精神的に辛い状況ではないので、とても楽しい。
給料が良いかどうか、楽そうかどうかでらなく、自分のやりたいこと、やりごいのあることが正解だと思う。
【学んだこと】
職業環境や社員の意識を変えるのはとても難しい。
それを一生懸命やるぐらいなら、さっさと辞めて自分のやりたいことをやる方がいい。

【当時の自分へのアドバイス】
苦しい仕事や環境を辞めることは逃げることではなく、自分のためだから、家族や周囲のことを考え過ぎず、まずは自分の身を守り、精神的におだやかな生活を送ることができるように、行動を起こすことが大事。
いつか何とかなるというのは、希望であって現実的ではない。
いつかを期待せず、今すぐどうするかを考えて、すぐに行動するべき。